Professional*eyes

第一線で活躍している方に今感じていること、思考していること
などなどをインタビュー形式でお話いただくコーナーです。

第5回 社会との関わりの中で、自分にできることを考えて世界を広げる

お仕事以外のことで、阿部さんの今の関心ゴトはなんですか?たとえばエコロジーのこととか?

森下
えっ、エコ活動しているの?

阿部
いえ、してないんですけれど……。
でも去年インドに行ったことや地震のことなどを見聞きして
社会とどう関わっていくのがいいのか
ちょうど昨日も友人とそんな話をしていたんです。

ボランティアとかお金を寄付するのがいいんだろうか、
でもお金を寄付したところで、
必要とする人にどれだけとどくのだろうか、とか……。
なんだか憤りを感じているんですよね

おとといクリントイーストウッド監督の映画
(『インビクタス/負けざるもの』)を見たんです。
マンデラ大統領とラグビーチームのお話なんですが、
そのなかには南アフリカの社会情勢や
人種問題のこともあって、こころに深く残る映画を見たところでした。

社会との関わりという事に関しては、私は多分、とても興味があって、
止めどない考えなんですけれど、普段からそういうこと、たくさん考えているんですよね。

森下
うん(大きく頷いて)、今度そのことはゆっくりお話しましよう。
私の名刺、気づいて頂けました?
今の肩書きは「ソーシャルデザイナー」になっているの。    

私もずっと自分には何ができるんだろうって考えていて。
今はビジューをデザインしているけれど、時には什器もデザインするし。
それを広げてソーシャルに役立つデザインをすることができたらいいな、と。

これまでは、プロダクトでも作り手が考えて作っていくものだったけれど、
これからは川下から川上に向かって作っていくっていう考え方で、
こういうものが無いから困っている、こういうのがあったらいいな、って
使い手が求めている機能のあるデザインが絶対に必要になってくると思うんです。

そのプロジェクトを、これからうちの石井クン(ジィオスタッフ)が
やるんですけれど、それはまだヒミツにしておきますね。

阿部
わぁ、愉しみです。

森下
でも阿部さんは、大事なところに気がついていますね。

阿部
大それたことはできないんですけれど……。
どう社会と関われるのかな、っていうのはいつも考えています。
ビジネスをしているけれど、けっしてお金儲けでやっているわけではないし。
もちろんスタッフがいるので、きちんと経営しないといけないですが、
それ以外の(社会との)関わりに、興味があるんでしょうね。

森下
そうね。何のために生きているか、生き方を考えることにつながってきますからね。

阿部
日本で生まれたことですごく恵まれた環境にいるので、もっと視野を広げて
(仕事を通して社会に)何ができるのか、それが今の関心あることでしょうか。

-阿部さんのその社会活動や、ジィオデシックのソーシャルデザインのこととか、
また時期をみて、このお話をしたいですね。

1 2  >>TOPへ