第一線で活躍している方に今感じていること、思考していること
などなどをインタビュー形式でお話いただくコーナーです。
−おふたりの出会いのきっかけは?
森下
ジォオデシックの用賀のアトリエに阿部さんが来てくださったのは……
2007年、3年前でした。それは雑誌『ハーパースバザー』の
確か“セレブが選ぶエンゲージリング”っていう企画だったんですよね?
阿部
あの……、私がセレブってことではなくって
(笑)。
セレブな人たちがつけるエンゲージを
私が選ばせていただくという企画だったんです。
森下
そうそう。それで、阿部さんがエンゲージに選んでくれたのが豊穣(HOJO)。
うちで一番高い指輪です。
で、この人変わってるっ!って私は思って(笑)。
なぜこの豊穣(HOJO)だったんですか?
阿部
すっごくきれいだったので、すぐ選んじゃったんです。
私は基本的に、パッと決めれるタイプなんです。
このときは、ベロベロも選びました。
森下
それも、変わってる!!ベロベロは、クリエーターの方たちが 選んでくださることが多いんですよ。エンゲージは、ね。「エンゲージはこうでなくっちゃ」という感覚を持たずに選んでいるでしょう。ねっ、これつけてみて。
…森下にうながされ、豊穣(HOJO)を指につけてみる阿部さん…
阿部
やっぱり素敵ですね〜(笑)
森下
本当にきれい。本当に似合うねぇ。。(笑)
私が結婚する時にもらった指輪は、のちに彼(ジィオデシックの小島)が修業する工房で作ってもらった指輪で、鳥が卵を抱いているモチーフで、その卵にはルビーがついたデザインリング。当時は、そんな結婚指輪をもらってる人なんていなくて、みんなに変わっているっていわれました。でも、どうしても20周年には、絶対ダイヤの指輪が欲しいって、言って、、やっぱりダイヤの力って凄いな?とも思ったんですよ。。
阿部
う〜ん、そうだったんですか。
森下
普通は、最初からこんな感じ(豊穣とベロベロのリングを指さして)は選ばないよ〜。そうそう、パリでカルチェ、ショーメ、ブシュロンから独立した作り手が出しているサロンに私たちが出展したとき、そうそうたるクリエーターたちの作品のなかでひとつだけ、豊穣〈HOJO〉のリングが『フィガロ(フランス版)』紙に掲載されたの。
阿部さんは、なぜこのリングを選んでくれたの?