Professional*eyes

第一線で活躍している方に今感じていること、思考していること
などなどをインタビュー形式でお話いただくコーナーです。

第3回 昔ながらの手技を今に甦らせた『コットンパール』

阿部好世さん ー日本ならではのアクセサリー技術を生かしたコットンパール。
人気のシリーズになって今はたくさん出されていますよね?

阿部
最初にプティローブノアーから出たコットンパールは、
職人さんが細工がおもしろいからって取り置いていた
デットストックを譲っていただいたんです。
今では、リプロダクションができるようになりました。

ー最初に紹介されたその職人さんたちと今も作られているんですか?

阿部好世さん

阿部
そうなんです。メインでやってもらっている人は50代ですが、
一番高齢の職人さんは70代後半の方です。需要が増えたことで、
若い人たちに技術の継承もできるようになりました。
アクセサリー業界は狭いので、売れるってことになると、
それが主流になるってことがあって。
コットンパールとかの寄せものも他の人からの注文も増え、
今は一般化されている流れも出来ているようです。

阿部好世さん

森下
(古いの寄せモノ細工のアクセサリーを取り出して)
これはね、’85年に私が結婚したときに作ってもらった寄せモノです。

阿部
わあぁ、いいですね~。

森下
四半世紀この業界にお世話になって、私がビジュー作りをはじめた頃には
寄せモノ細工の職人さんはいっぱいいらっしゃったの
だから阿部さんの最初の展示会でコットンパールを見たとき、
どうして若いのにコットンパールを知っているの?って驚いちゃった。

寄せモノ細工の需要が減って職人さんがいなくなっていたのよね。
それを阿部さんが再び命を吹き込んでくれて復活したのね。

クリエーターはモノを作るときにこれは絶対にゴミにならないモノか、
と自問自答しながら作ならなきゃいけないと思っているんです。
京都造形芸術大学で(教壇にたつ)小島は今
生徒たちにそういうことを教えているんです。

阿部好世さん 阿部さんのような若い人がたくさん出てくれば、
これから日本のビジューファンタジーの
世界が豊かになってくるんだと思っています。

……次回につづきます……

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