Professional*eyes

第一線で活躍している方に今感じていること、思考していること
などなどをインタビュー形式でお話いただくコーナーです。

第3回 これからの大学(美大)に求められるもの

杉浦幸子さん

杉浦幸子さん杉浦幸子さん

石井 ただ講義を聴いて得れるもの、得れないもの、触れ合いとか、
   一緒に体験する、作り上げる。 普通では出来ないこと、もの。
   僕自身、この大学に来てて思うのは
   いま第一線で活躍しているヒトが教える。
   社会人レベルで一緒にモノ作りができたるする。
   というのは他の大学ではなかなか出来ない事だと思うんです。

杉浦 それは強みですよね。

石井 まさにこの授業でやっているジィオデシック社とのコラボレーションは
   産学共同というプロジェクトになっていると思うんです。

森下 それは産学協同ということよりも、私は自分たちがモノを作り始めた時
   売る事が一番難しいと知った時、そして買ってもらえるところを探すのが
   本当に大変だった経験があって。たまたま私達には今そういう場所があるから
   そういう場を持っているので、提供できる。

杉浦 本当に有り難いことだと思います

森下 いえいえ、そういう場があって初めて、自分たちが出来る事、出来ない事も分かるだろう
   と思ったので、ぜんぜん大げさな事を考えてやった訳では全く無かったんですが・・・ 
   思ってたより、これがイイ!!んですよ♪

杉浦 おお!

森下 良い意味での裏切り。もしかしたら、こういう事が出来るかもしれない、
   もしかしたらこれも?って、本当にしっかりした取り組みの可能性があるなと
   思うようになりました。

杉浦 私もまゆりさんも子供がいないですが
   もしいたらもっと早くに気づくことなのかもしれませんね。
   子供って変化が激しいから、若芽が伸びる時はぐっと伸びる。
   想像以上に凄いことも。
   また反面、ええっ??こんなことも!っていうこともあったり。。。

森下 分かります。善くも悪くも驚かされてます。

杉浦 思ってもいなかったような。まゆりさんは感受性が強いから
   そうしたことを感じて、面白いものをキャッチする。

森下 祐二さんが、大学にのめりこんでいるのが分かるようになりました。
   この3年生の中には、大学の1、2年の時には何をして良いか分からなく
   小島先生のところに来たら、なんとかなるんじゃないかとか、
   ひとまず小島先生のところに来てみたとか。そんな子が結構いて驚いたんですが
   もっと驚いたのは、そんな風に何をして良いか分からなかった子が
   突如モノを作り始めて、クラスメートもびっくりするような。

杉浦 その子は、自分の事に気づいてないんですよね。
   でも先生や友達に刺激を受けて、やり始める。
   その瞬間に出会えるってすごいコトじゃないですか!
   自分一人であちこち行って何かをする力があって
   自分で何をすべきか分かっていたら、美大に来なくても
   きっと自分で何かをやってるでしょう。
   まだ自分のことに気づいていない子こそ、大学に来る意味がありますよね。

石井 たぶん、プロの仕事をやれる、楽しく仕事をしている友人を見てそうなっていると思うんです。

杉浦 それは先生の指導が良いというのもありますよね。
   出来る子がいると、逆に自信を喪失しちゃう子もいるようです。
   やっても出来ない、じゃやめよう、みたいな。
   そうならない環境を先生が作っていくのだと思います。
   どんな子でも良いところがありますよね。

森下 いやびっくりするくらい、みんなそれぞれ良いモノ持ってるんですよね。

杉浦 そう、それを育てなきゃですよね

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